従業員意識アンケートについて

プチ研修

平成25年7月

従業員意識アンケートについて

 

Ⅰ.従業員意識アンケートとは

今回ご案内する従業員意識アンケートとは、全国社会保険労務士会連合会付属の研究機関が作成したものあり、それを活用することで従業員の皆様の意識の把握に努めて、職場をよりよくしていくことを目的としています。

 

Ⅱ.アンケートの中身

アンケートの中身は25個の質問と自由意見用紙からなり、会社の経営姿勢、職場環境、人間関係、労働条件、将来展望といった内容に関する質問について「非常にそう思う~全く思わない」の5段階で答える形になっています。

 

Ⅲ.アンケート実施のメリット・デメリット

アンケート実施のメリットは、従業員が日頃何を考えて働いているのか、どういった不平・不満があるのかを知ることができ、職場の問題点を把握することにあります。デメリットは、正確な回答を保つために相応の配慮が必要なのと、その問題点が大きい場合には、解決手段を講じないと結果として社員のモラル・モチベーションを下げてしまいかねない恐れがあります。

 

Ⅳ.実施に当たっての注意点

従業員に対するアンケートを実施する上で注意しなければならない点は以下の三つです。

①実施目的を明確に伝える

②アンケートの記入・回収に当たって配慮する

③アンケート結果を出来る範囲で正確に公表する

 

何故行うのかを正確に知らせないと、答えても無駄と思われて現状の改善に結びつかず、正確な回答を得ることが困難になります。アンケートへの記入も、人に相談しないように伝え、匿名も可とするといった対応が必要です。回収についても、第三者に直接送付し入力する形をとり、個人が特定されないような配慮が必要です。また、結果の公表も正確に行わなければ、自分たちの意識が反映されないと思われ、モラルやモチベーションの向上につながりません。ただし、全て公にすると問題が生じる事柄については、理由を付して一部非公開にすることも必要でしょう。

 

Ⅴ.最後に

職場の活性化は、厳しい経済情勢の中であっても、会社が成長していく上で大きな原動力になると思います。また、職場の問題が一つ判明することで、一つ必要な対策を講じることができます。会社によっては、経営者と従業員の意識のズレは少なからずあると思われます。その意識の差を埋めることで、コミュニケーションも良好になり、職場も明るく元気になると思います。「部下に対してアイツは何を考えているのかわからない…、経営者に対して社長は何もわかっていない…」では、仕事の上で良い結果を望むのは困難でしょう。それより、「自分は社長の考えをよく理解していなかった、もっと努力しなければ…。私の考えが部下に伝わっていなかった、もっと○○していこう…。」と前向きに取り組めるようになった方が、職場も明るく、結果も変わってくるのではないかと思います。