朝礼の活用

プチ研修

平成23年11月

朝礼の活用

 

今月は「朝礼の活用」というテーマでご案内いたします。

 

1.朝礼とは

皆様の会社では朝礼を行っていますか? 一般的に朝礼とは、朝の仕事開始前に従業員が集まって挨拶を交わし、その日のスケジュールの確認などを行ってスムーズに1日のスタートを切るために実施されるものです。

2.朝礼の活性化に取り組む

 朝礼は毎日行われるものであり、慣れてしまうと社長の挨拶や連絡事項の確認のためだけに行っているものと従業員に思われるかもしれません。

この、会社によっては当たり前のように行われている朝礼を、人材育成の一つとして取り組んでいる会社があります。

具体的には、

① 経営理念や行動方針など、会社の存在意義、経営目的の読み上げ

② 大きな声を出して、また笑顔を見せての挨拶訓練

③ 従業員自身の夢や目標の発表(自分への誓い)

④ 従業員の心の琴線に触れる話

などを行って朝礼を盛り上げている以下の元気な会社です。

 

<朝礼活用企業の例>

新潟県にある中小企業印刷業である㈱タカヨシでは、朝礼時に全員で社是や経営綱領を読み、挨拶訓練、タカヨシヒィロソフィ(会社の哲学)の輪読等を行うようになって、明らかに従業員が変わったそうです。

 

「公開朝礼」で有名な居酒屋の㈲てっぺんでは、従業員が「仕事を飛び越して人生に勝つ宣言をする」ことにより、一人ひとりの心の状態が変わり、お店や会社に良い結果として表れてくるそうです。

 

船橋市にある100年続く中小企業製造業、丸山金属工業㈱では、毎日声を出す練習を行っています。社員の「モチベーション」=「元気」だと考え、声が小さいとその場でやり直しさせられます。同社の河上達夫社長によれば「大きい声を出すことで自分が元気になり、周りを元気にさせる」とのことです。

 

東京ディズニーランドでは朝礼を勤務シフトごとに毎回行っています。これはたとえ従業員が1名であってもアルバイトでも関係ありません。朝礼では連絡事項だけでなく従業員の感性に訴える良い話もして、従業員がいつも新鮮な状態で仕事に臨めるように配慮しています。また、朝礼を主導する者にとってリーダー教育にもなるそうです。

 

上記にご紹介した会社だけでなく、他にもたくさんの朝礼活用企業があります。社歌を歌う、経営計画書を輪読する等様々な取り組みを実施して従業員を活性化しています。

 

3.終わりに

以上述べたとおり、朝礼の活性化によって従業員の心のスイッチを切り替え、モチベーションの向上に寄与し、あるいは会社と従業員との価値観の共有を少しでも深めることができると思います。そして、活力のある朝礼を毎日行うことで従業員の人材育成に結び付くのではないでしょうか?

朝礼を行って良かった!!と従業員が思える朝礼を実施しましょう。それが少しでも従業員の成長につながります。まだ朝礼を行っていらっしゃらない会社様にとっては検討をお勧めします。

また、話は変わりますが皆様に送付している「職場の教養」は、朝礼活性化に大変役立つ冊子であると思います。ただ漠然と読むのではなく、各人が段落ごとに読み、感想を数人が述べることによってより職場の同僚との距離も縮まり相互理解が深まります。また、自分を見つめ直すことにもつながります。是非ご活用ください。

以上