社員との評価面談について

平成27年6月

プチ研修

社員との評価面談について

 

今月は社員との評価面談(社員の働きを評価する面談)についてご案内いたします。

 

Ⅰ.社員との評価面談について

皆様の会社(組織)では、社員との評価面談を行っていますか? もちろん人事制度がある会社では行っているでしょうが、たとえ無いところでも、年に一度、社長と社員が向き合って今期の評価と来季の抱負について話し合っていることはあるのではないでしょうか?

私は以前、サラリーマンだったときに、このような機会を得ました。自分の力不足であまり深い話ができなかったように記憶していますが、やはり経営者と社員が話をする機会があることは良いと思います(経営者の人となりがよくわかりますし、会社の目的が再確認できます)。

組織であれば、上司がどのように考えているのか、またトップが何を目指し、どのような人材像を期待しているのか。ただの話し合いではなく、期初面談 → 評価面談という流れを通して経営者(あるいは上司)と社員の意思疎通を図ることができます(ただし、マイナス面だけでなく、プラス面もみて伝えていく努力が大切だと思いますが)。

 

ところが、この評価面談をしていない会社(組織)は結構あります。特に、面談はしても評価していない、つまりフィードバックしていない(評価結果を伝えていない)というケースです。

理屈から申し上げても、このフィードバック(何が良くて何が悪かったのか、どんな点が未熟で、どんな点が素晴らしかったのかを伝えること)が無ければ、社員と上司がお互いの認識を共有できず、面談の効果も半減してしまうのではないでしょうか。

これは、どちらかと言うと経営側の「言わなくてもわかるだろう」というスタンスのせいかもしれません。それと、部下との軋轢を危惧しているか、あるいはそれ以前に経営側が今期社員に求めているものを伝えていない、ということもあるかもしれません。前もって伝えていないため評価ができないのです。反対に、期待する行動、期待する成果を伝えていないのにフィードバックをしていたら、後だしジャンケンと一緒で公平ではなく、トラブルの原因になってしまう可能性さえ出てきます。

 

Ⅱ.評価面談を取り入れましょう

組織を活性化し、人材成長と業績UPを図るためにも、評価面談を取り入れましょう。社員の頑張りを、その結果だけでなくプロセスも正当に評価して、本人のやる気を促しましょう。

評価要素や期待する行動がはっきりすれば、採用にも役立てることができます。やるのかやらないのかをハッキリさせて採用しましょう。採用後にやらないのであれば他の道を勧めてあげるのも企業の責任ではないでしょうか。やる気があってできないのであれば、何故できないのかを一緒に考え、できる限りサポートする姿勢が企業に問われていると思います。

人を使い捨てするブラック企業になってはいけません。成果だけを追い求めるのではなく、成果を出すために不足している部分を気づかせ訓練して引き上げることが、長い目でみて企業成長に役立っていくと考えます。

 

Ⅳ.最後に

全く今まで評価面談を行っていないところは、最初は給与に比例せず行ってみてはいかがでしょうか。つまり教育訓練の一環として、評価要素をまず作って話し合いを行い、しっかり取り組んで結果を出した者を表彰するなど、給与に反映させずにやってみるのも一つの手かもしれません。

以上