プチ研修
平成24年1月
掃除
皆様の会社では社員が掃除をしていますか? オフィスビル等では清掃会社と契約しているところも多く、社員自身が掃除をする必要がない会社もあるでしょう。しかしこの掃除、たかが掃除と侮ることはできません。
なぜなら、昨今の不景気にもかかわらず元気のある会社によく見られるものに、この掃除があるのです。
Ⅰ.なぜ掃除なのか、掃除が及ぼす会社経営への効果
※「ひたすら日本を美しく・・・鍵山掃除イズムは企業へそして学校へ/発行元NPO法人千葉を美しくする会」から東海神榮電子工業の取り組みの例を参考。
①人間関係がよくなり、お互いに助け合うようになる
掃除を続けることによって職場環境をよい状態に保つことは、よい社風をつくり、働く人の心を穏やかにし、協調性と団結力が高まって職場の活性化が進む。
②工夫・改善が進み、品質が向上する
掃除を続けることによって小さなことにも気がつき、工夫・改善が進み、品質レベルが向上する。結果として職場への愛着が深まり、今まで以上に心を込めて仕事に取り組むようになる。
③ローコスト経営が出来るようになり、財務体質が改善する
掃除を続けることによって製造業の場合では、設備の故障が減り修繕費が減少する。また、それ以外の業種であっても整理整頓されて効率よく仕事に取り組めるようになり、無駄な出費が減り経費が抑えられる結果財務体質が良くなる。
④地域、お客様からの評価が高まる
会社内外の掃除を毎日続けることで、地域の人たちの見る目が変わる。新規取引で会社審査に来られるお客様に見てもらう場合にも、第一印象がとてもよくなり安心して取引していただけるようになる。運送業の例であれば車を常に綺麗にしておくことで取引先、お客様の印象も大変よくなる。
Ⅱ.なぜ掃除なのか、掃除に取り組む理由について
Ⅰで掃除の効果を述べましたが、実はこの掃除、ただすれば良いというものではなく、目的を間違えずに行うことが大切なようです。
①売上が目的ではない
イエローハットの創業者である鍵山秀三郎氏は、掃除の目的を「掃除を通じて、世の中からこころの荒みをなくしていきたい」と述べています。欲を出さないことが大切なのではないでしょうか。
②自分磨きが目的(トイレ掃除の例・・・掃除してやるではなく、掃除させていただいている)
結論から言うと、自分が気づく人、周囲に感謝できる人になるために掃除に取り組むのだと思います。去る11月5日に浦安で実施された日本掃除の会主催トイレ掃除の活動で、私は次のことを学びました。
①限られた時間の中で綺麗にする。
⇒掃除をする時間は限られているため、段取りよく行うために時間配分を考えて行動する必要が生じます。時間を意識するようになります。
②一面からのみ見て判断せず、色々な面から見て判断する。
⇒正面から見て綺麗になったと思っても、斜めから見たらまだ汚れていたことに気づきました。物事を多方面から見る意識が生まれます。
③綺麗にするとすがすがしい、嬉しい気持ちになる。
⇒汚れていたトイレが綺麗になるのは、やはり嬉しいものです。すがすがしい気持ちが生じるとともに汚したくない、綺麗に使おうという気持ちが生まれます。
Ⅲ.最後に
まだまだ掃除を自ら実践できていないために大変説明不足で申し訳ありませんが、朝早く出社して、掃除をすることにより少しずつ良くなっていった会社の例をたくさん耳にします。本年は聞くだけでなく少しでも実践した結果を皆様にご報告できればと思います。
以上