賃金について・・・その4(賃金制度その1)

プチ研修

平成22年3月

賃金について その4(賃金制度その1)

(1)賃金制度

賃金制度とは、簡単にいえば賃金の決め方、運用の仕方のことであり、以下のような種類があります。通常はこのうちの一つを選択するのではなくいくつかを組み合わせて設計します。

 

①年齢(勤続)給 ・・・・・ 年齢(勤続年数)に応じて決まる賃金 例.30歳で勤続8年の者30万円

②職能給    ・・・・・ 社員の職務遂行能力によって決まる賃金

③職位給    ・・・・・ 職位(ポジション)によって決まる賃金 例.係長35万円、課長40万円

④職務給    ・・・・・ 職務の難易度によって決まる賃金

⑤職種給    ・・・・・ 職種によって決まる賃金 例.大工25万円、営業30万円

⑥役割給    ・・・・・ 与えられた役割の範囲、重さ(貢献度)によって決まる賃金

⑦成果給    ・・・・・ 与えられた目標に対する達成度によって決まる賃金

 

この中で、人を基準としているものが、①年齢(勤続)給、②職能給であり、仕事を基準としているものが③職位給、④職務給、⑤職種給であり、両方に関係してくるものが、⑥役割給、⑦成果給となります。

 

また、賃金制度を設計するには、どのように人を配置し評価し処遇するのか、会社の人事制度の枠組み及び社員に対する将来設計(キャリアプラン)、また評価の視点(考え方)が重要なカギになります。賃金制度は会社の人事制度の一つだからです。

 

勿論、査定だけのための賃金制度ならば賃金表と簡易な人事考課表+運用規定があれば十分でしょう。ただし、賃金制度を社員の教育、配置、処遇に活かしていく人事制度の一つとして設計するのであれば、それだけでは足りません。人事制度の枠組みやキャリアプラン、あるいは社員が納得できる評価方法等、時間をかけて構築していく必要があります。

 

次回は代表的な賃金制度(人事制度としての賃金制度)をご紹介します。

 

以上