朝礼で企業が変わる

プチ研修

平成25年4月

朝礼で企業が変わる

 

今月は「朝礼で企業が変わる」というテーマでご案内いたします。

その前に、私は何のために働いているのかと改めて考えてみると、世の中で働く人たちが元気に活き活きと働けるように、その役に立つ仕事をしたいという思いがあることに気づきます。世の中で働く人とは、経営者も社員もパートもアルバイトも関係ありません。その与えられた役割の中で、精一杯能力を活かして額に汗して働く人たちのことです、その真剣に働いている人たちのお役に立ちたいという思いです。

 

実際には、思いとはかけ離れて社会保険等の手続き中心に仕事をしている毎日ですが(もちろん従業員の皆さんが安心して働けることにつながりますが)、すべての人が精一杯働けるような環境をサポートできるよう考えて行動していきたいと思います。この精一杯働ける環境とは、別の言葉に言い換えれば「働きやすい環境」のことです。これは、単に冷暖房が効いた場所で快適に働くという意味での衛生環境を言っているものではありません。それよりも、適正な労働時間、生活していける且つ納得できる賃金が設定され、働く人たちが自己成長できる場になっていて、組織内のコミュニケーションも良好であり、経営者の考えが前向きで社員もワクワクし、一緒に夢に向かって真っすぐ進んでいる環境のことです。この働きやすい環境に企業が近づくための方策に取り組んでいきたいと思います。

 

さて、朝礼の話に戻りますが、この朝礼も「働きやすい環境」に近づく一つだと思います。朝礼を通じて、明るく朗らかにチームワーク良く働ける職場に近づくと感じています。この朝礼でお勧めなのが倫理法人会が推奨する活力朝礼です。この活力朝礼は、やっている人たちの心が一つになるための朝礼です。朝礼に参加している人たちが楽しめるかどうかが重要な鍵となるものですが、取組み企業によって様々なアレンジが加えられ、見ていて非常に元気をもらえる朝礼です。

 

私は今まで、実際に7箇所の活力朝礼導入企業の朝礼見学に行きましたが、皆さん素晴らしい朝礼をしていました。そして朝礼参加者のほとんどが笑顔でした。ある企業では勤務シフトに応じて1日5回も活力朝礼を行っているとのことで、たとえ夕方からの勤務でも行っているそうです。皆の心が一つになって企業目標に取り組むために行われているのです。私は、以前は業種によって朝礼が出来るところ、出来ないところがあるだろうと思っていました。ところが、建設業でも運送業でも情報通信業でも、たとえ現場勤務や様々な勤務シフトがある企業でも、活力朝礼に取り組んでいる企業があることを知りました。

 

千葉県倫理法人会で毎年行われている「活力朝礼コンテスト」は、そのような企業で日々行われている活力朝礼を外部の方に見てもらう機会として設けられたもので、倫理法人会の会員でなくても無料見学できる催しです。言葉でご説明するよりも見てもらった方がよくわかります。実施時間が決まっていて普段のものとは若干違いますが、それでも必見の価値があります。ご都合が宜しければ是非見学してみてください。

 

一つだけ、昨年も出場したある企業の活力朝礼について簡単にご紹介します。その企業は、朝礼の際に「経営計画書」の唱和を行います。その「経営計画書」には、経営理念や今期目標だけでなくお客様第一主義、サービスに関する方針、得意先に関する方針、クレームに関する方針、売上増大に関する方針、内部体制に関する方針その他、様々な従業員が取り組むべき指針が1ページずつ箇条書きで示されており、意識的に人が動けるように毎日読む場所を変えながら全員で唱和しています。また、前文には社長の思いが書かれています。これは全社員に配られるそうですが、実際にその会社を訪問して普段している活力朝礼を見学したときに、皆さん笑顔でキビキビと取り組まれ、チームワーク良く素晴らしいと感じました。

 

以上